CHAOS STAGEでスペインからやってきたANKORがライブを繰り広げたあと、CAVE STAGEにはオオカミが登場する。これがDPFだ。

幻想的なイントロが立ち上がると、フロアには無数の手が上がる。「Emotions」だ。あっという間にDPFの空気を掌握すると、Tokyo Tanaka (Vo)の勇ましいボーカルとJean-Ken Johnny(Gt, Vo, Raps)の鋭いラップを畳みかけながら「database」でCAVE STAGEを飲み込んでいく。


2曲を終えたところでJean-Ken Johnnyが「完璧デスネ!」と大絶賛。熱狂するオーディエンスのことかと思えば、「アナタ達も完璧デスガ、コノ気温ガ」とのこと。暑すぎる9月から4月になり、快適に過ごしているのは、我々人間だけではなかった。そりゃそうか。「何ノ心配モナク参加デキル」とご満悦なオオカミさんでした。

完璧な気温に気をよくしたオオカミたちは、夕日でうっすらオレンジ色に染まる空を見上げながら「REACHING FOR THE SKY」を届けたかと思えば、「When My Devil Rises」を、神奈川の悪魔へ捧げる。5匹の音はぴたりと粒の大きさを揃えて大きなうねりとなり、オーディエンスの感情を昂らせていく。その昂りは、DJ Santa Monica(DJs, Sampling)のスクラッチを引き金に宇宙一のアンセム「FLY AGAIN」で大爆発。CAVE STAGEに集まった人間はもちろん、CHAOS STAGE、さらには奥のフードエリアで楽しむ人間までが、一斉に“FLY AGAIN”していた。


「厳密ニ言エバ」SiMの後輩となるMAN WITH A MISSION。「SiMサンハ本当ニスゲェフェスヲ作ッテ育テ上ゲテキタナト、心ヨリ敬意ヲ表シマス」と“先輩”のSiMへのリスペクトをまっすぐに伝える。そして、言いたいのは「ヤレンノカ、貴様タチハ」。


煽ったからには、もちろんステージのオオカミもとんでもねぇものを見せてくれるわけで。厳かなコーラスが立ち上り、ひとたび会場は神聖な世界へ。「Against the Kings and Gods」だ。昨年結成15周年を迎えた彼らが、8月29日(焼肉の日)に発表した強い信念を込めた同曲で、5匹の強固なアンサンブルとエモーショナルなボーカルで「MAN WITH A MISSIONここにあり」と打ち立てオーディエンスを圧倒する。最後は、MAN WITH A MISSIONの人気を確固たるものにした「絆ノ奇跡」でフィニッシュ。


MAN WITH A MISSIONがDPFに出演するのは2022年以来、実に4年ぶり。その間にさらに国内外での存在感を増したMAN WITH A MISSIONは、来月からは「新たな領域を切り拓く」をタイトルに掲げた北南米およびヨーロッパを巡るワールドツアー「MAN WITH A MISSION WORLD TOUR 2026 -MARKING NEW GROUND-」を開催する。SiMと共にしのぎを削ってきたバンドの頼もしさと言ったらない。
<セットリスト>
1 Emotions
2 database
3 REACHING FOR THE SKY
4 When My Devil Rises
5 FLY AGAIN
6 Against the Kings and Gods
7 絆ノ奇跡
文:小林千絵
写真:酒井ダイスケ

