エクストリームな暑さの中で光るライブバンドのプライド

  • 2025年6月28日
  • 0628
  • Northern19

時刻は15時。気温31度。暑い。暑すぎる。こんなバカ暑いときには美メロが効くっておばあちゃんが言ってた……かは知らないが、こんな暑い時間は速くて爽やかなメロディックパンクが聴きたいな〜と思っていたら、CHAOS STAGEにNorthern19がやってくるって言うじゃないの。

意外にもDEAD POP FESTiVAL初出演となるNorthern19。初っ端から「BELIEVER」「MESSAGE」と爽快なメロディックパンクチューンの応酬で涼しく……ならん! むしろめちゃくちゃアガって、モッシュにダイブにと熱い暑い! 自然と拳をあげて、口ずさんでる。だって彼らが「Let’s singing nad dancing.」って言うからさ(「MORATORIUM」)。馬場豊心(Dr/ Cho)と敦賀壮大(Ba)の繰り出すリズムにあわせて軽やかなクラップが巻き起こり、笠原健太郎(Gt/ Vo)のギターソロが爽やかに……と思いきや、うれしそうな笑顔からは熱意が溢れ出して熱くて暑いし、笠原のライトハンドを敦賀が近くまで見に来ちゃって楽しそうで熱い! 暑さも燃料に変えて楽しむキッズも熱い! 最高かよ!

帰り道の夜空へ思いを馳せた「THE NIGHT WITHOUT A STAR」、DEAD POP FESTiVALがこの先も続いていきますようにという願いを込めてイベントへ捧げた「NEVER ENDING STORY」とドラマチックなナンバーでCHAOS STAGEを彩っていく彼ら。マイナーコードが着火剤のようにチリチリと火をつけた「TRUTH」のあと、笠原は大きく息を吸い込み「俺たちさ! 20年以上、ライブハウスで丸裸で、ロックバンドをやってます。誇りを持っています」と語り始める。そして「俺たちみたいなバンドを愛してください」とDEAD POP FESTiVALに大きな大きな声で挨拶をすると、名刺がわりとも言える「STAY YOUTH FOREVER」をドロップ。もはやライブキッズのアンセムとも言えるこの曲。遠くで休んでいたオーディエンスからも「ウォーウォーウォー」というシンガロングが上がり、それは大きなうねりとなり、初めてのDEAD POP FESTiVALにしっかりとNorthern19の名を刻んだ。それでも足りないとばかりに、最後に40秒の「FAITH」をねじ込むことも忘れない。

野外のイベントに出演する際、今日のように一番暑い時間を指定されることが多いというNorthern19。その理由について「今もエクストリームな温度にいっちゃってると思うんだけど、これからさらに熱くしてくださいってことだと自負しています」と笠原が推測していたが、宣言通り、彼らはしっかり、DEAD POP FESTiVALを熱くしていった。

……やっぱり、暑い時間には美メロが効くね。涼しくはならないけどね。

<セットリスト>
01.BELIEVER
02.MESSAGE
03.MORATORIUM
04.MAGIC TIME
05.THE NIGHT WITHOUT A STAR
06.NEVER ENDING STORY
07.TRUTH
08.STAY YOUTH FOREVER
09.FAITH

文:小林千絵
写真:半田安政