2024年6月30日、DEAD POP FESTiVAL 2024 DAY.2! いよいよDPFらしくなってきたな、と思わせる曇天の下、オープニングアクトとしてCHAOS STAGEに登場したのは The Cards I Play! 出場権を獲得したオーディションライブで絶対的な支持を得ていたということもあって、今日観れるのを楽しみにしていた人も多かったご様子。朝イチとは思えないほど広範囲に広がったCHAOS STAGEの光景をみると、その期待値がよくわかった。
The Cards I PlayはJoji(Vo)、Daniel(G)、daiya(Ba)の3人を中心するバンドであり、最先端のラウドミュージックをベースにHIPHOPやアンビエントなどの要素をミックスさせてメタリックに表現している。デジタルの要素をふんだんに取り入れているのも現代らしく、まさしく次世代のシーンを担っていくバンドとして、DPFとの相性もバッチリだ。
そんなThe Cards I Playがどんなライブをしてくれるかと思ったら、オープニングアクトとして、はじめましてのご挨拶なんて生温いもんではまったくなく、完全にコロしにきてらっしゃった。ビビりました。
1曲目は2nd EP『everything we love』から「BEST OF LUCK」。トラックが流れ出すや否や、Danielが「飛べ! 飛べ!」と煽りながらのラップ。同時にdaiyaが我先にフロアへ突っ込んでいくなど、バラガキっぷり100点満点。とんでもない勢いにオーディエンスも触発されたのか、深夜のクラブのような無法地帯的なピットが出来上がっていた。そのままバンドに演奏がスタートし「BEST OF LUCK」ではCHAOS STAGEいっぱいに大きなサークルモッシュが。Jojiは堂々たる立ち姿で「治安が悪いことももうバレてんだよ、DPF! 死ぬ気でかかってこいよ!」とガッツンガッツン煽る。
こと、激しいモッシュが巻き起こったのは目下最新曲のシングル「MADNESS」。中盤ではdaiyaが上手のスピーカー櫓によじ登って演奏し、同時にJojiがピットに突っ込んで咆哮するなど、とにかくアグレッシブ過ぎる朝11時となった。そして、MCタイムでJojiは次のようにDPFへの思い入れを語った。
「呆れるほど大きな夢を語って生きてきました。いろんなこと、いろんなバンドに打ちのめされてきたけど、約束を守って、(オーディションで)1位を取って、このステージに立っています。ここで新しく約束したいと思います。次はあっちだ!」とCAVE STAGEを指差す。そして「絶対にメインステージで戻ってくるからよ」と宣言。
The Cards I Playは渋谷のclubasia (クラブ エイジア)で定期的にジャンルをクロスオーバーさせたイベントをやっている。先日、MAHと会話した際、DPFが当初は同じclubasiaで、同じくジャンルの壁を壊すというコンセプトで開催されていたことを教えられたそうだ。そのときに言われたのが「前例(DPF)があるんだから、お前らもいけんじゃない?」ということ。「MAHさん、やってやるよ」とJoji。その日交わした約束をThe Cards I Playは、一歩一歩進みながら果たすことに決めたわけだ。
まずは夢でもあったDPFへの出場を果たし、大きな爪痕を残したThe Cards I Play。9月からは全国6ヶ所を巡るジャパンツアー『FOR YOUR LEGACY Japan Tour』も開催されるので、全国各地の皆様、ライブハウスでThe Cards I Playを目撃していただきたい。
さて、続いてCAVE STAGEにはYOASOBI! DEAD POP FESTiVAL 2024の2日目が堂々スタート!!
<セットリスト>
- BEST OF LUCK
- BLACK AND BLUE
- FATE
- MADNESS
- TIME
文:田島諒
写真:半田安政