「DEAD POPやろうぜ!」(RYU-TA/Gt, Cho)
「解放する準備できてる!?」(GEN/Ba, Vo)
「swim」「escape」を演奏したサウンドチェックから大きなモッシュサークルを作った観客の期待に応えるようにフォーリミこと04 Limited Sazabysは、いきなり「monolith」「knife」「Finder」とたたみかけ、特大のモッシュサークルをいくつも作らせた。
ぐわーっと広がって、サビでサークルの中心に走っていき、そこから大きな軌道を描きながらぐるぐると回りはじめる。その一人一人が笑顔というところがいいじゃないか。
「全解放のDEAD POP FESTiVALが帰ってきました!」と、その光景を見ながらGENが快哉を叫んだのも大いに頷ける。
「ただいま! ありがとう! おめでとう!という気持ちでいっぱいです。全開のDEAD POP楽しみましょう!」
そんなふうに観客に語りかけたGENが「今年のDEAD POPはライブハウスの匂いがぷんぷんします!」と声を上げ、バンドが演奏したのは、彼らがライブハウス・シーンで頭角を現してきた頃からライブハウスにモッシュを起こしてきた「Remember」なんだから、ダイブとサークル・モッシュはもう止まらない。しかも、その「Remember」を、「あの頃(の盛り上がり)はこんなもんじゃなかったんじゃない?」「(あの頃を)思い出したりないかもしれない、俺が」とGENが言いながら、3回も演奏したんだからニヤリとせずにいられないではないか。演奏中、KOUHEI(Dr, Cho)がカメラに向かって、3回それぞれに違う表情を作って見せたことも含め、フォーリミ一流の遊び心の発露という意味で、この日のハイライトの1つだったと言っておきたい。
「昨夜、夢に出てきた」というGENの振りに応え、SPARK!!SOUND!!SHOW!!のドラマー、169がステージに出てきて、ゴキゲンなダンスを披露した「fiction」からベースリフで繋げた「Galapagos II」のスカのビートを含む、多彩なリズムで観客を踊らせると、後半戦は「Now here, No where」「Keep going」と繋げ、GENのハイトーンの歌声の魅力を味わわせる。
GENが語った「シーンというものがなくなった状況から一緒に一歩ずつ積み上げていきましょう。少しずつみんなで進んでいこう」という気持ちを込めた「Keep going」は、GEN、RYU-TA、HIROKAZ(Gt)、KOUHEIの4人が気持ちを1つにするように重ねた歌声も聴きどころだった。
そして、「DEAD POPそんなもんですか!?」とGENが煽ってから、「Remember」同様、ライブハウスでモッシュを起こしてきた「Buster call」で再び観客の気持ちに火を付けると、「忘れるな!」とGENが声を上げ、なんと、この日の4度目の「Remember」を投下。ダメ押しで特大のモッシュサークルを作らせると、大きな熱気の渦を巻き起こして、フォーリミの4人はステージを後にしたのだった。
<セットリスト>
01.monolith
02.knife
03.Finder
04.Remember
05.Remember
06.Remember
07.fiction
08.Galapagos II
09.Now here, No where
10.Keep going
11.Buster call
12.Remember
文:山口智男
写真:鈴木公平