うん、もう、ありのまま今起こった事を話すぜ。
①リハなのにフロアへダイブ。
↓
②ステージ下手から赤いママチャリで登場。
↓
③ユーキ、PAテントによじ登って咆哮、そのままに終演、次第にSHANK安定のリハサウンドが聴こえてくる。
レポは以上になります。
CAVE STAGE 2番手は、昨年に続く2度目のDEAD POP FESTiVAL出演にも関わらず、早くもメインステージを獲得したということで、メンバー同士だけではなく、運営本部との黒い繋がりが噂される(されてませんよ)スサシである。彼らにとって、DEAD POP FESTiVALに向けた憧憬とSiMへの愛情は半端なく、ひるがえって常軌を逸した行動に出たのであります。
まずは①について。リハの音出しで「SCAR」を演奏し始めたスサシ、実にウェルカムな光景に興奮を隠しきれず、タナカユーキ(Vo)がフロアへダイブしたままの音声チェックへ。続く音出しチェック用の「憂うぎゃる」では、イチロー(Dr)がステージ最前に躍り出て歌い出すなど、やりたい放題であった。もはや、リハとは? と、その概念を疑いたくなる。だが、これもそれも、スサシがこのステージに並々ならぬ気合を入れているからであって、彼らはマジだ。
その気合のままにライブは「かいじゅうのうた」のSEからスタート。ガオガオの手がCAVE STAGEいっぱいに上がり、ジャンプを交えながらのダンスタイムへ。この状態が序盤はずっと続き、4曲目「HAPPY BIRTH DIE」ではサビの歌詞に引っ掛けながら「生まれ直したDEAD POPに拍手を!」とユーキが煽りつつ、ダンスホール然とした一体感を生み出していた。
そんな最中に、ちと真面目なモードへ切り替えたのが、中盤に奏でた「アワーミュージック」だ。
「僕らをメイン(ステージ)に呼んでくれるなんて、SiM本当にカッコいいと思います。SINさんLOVE!」(チヨ)
「本来であれば、この場所は僕らじゃなかったと思います。でも、自分たちの表現にベッドしてくれた結果の采配だと思っています。そんなSiMのようなバンドがいてくれることが、僕らにとっての光です」(タナカユーキ)
と、口々にSiM愛や、出会いを語りつつ、演奏へと向かっていった。この日のセットリストの中では大人しめの選曲ではあったのだが、その胸を打ちリリックには心が動かされ、曲の終盤にはチラホラと予定調和ではないダイブが自然発生的に生まれていた。
さて、ここからライブ終盤であるのだが、「むずかしいてれぱしい」では下手のモニター前へ登場した思えば、柵を上に登り続け、着実に宇宙へと近づき続けたユーキ。やっとステージに降りてきたかと思えば、プイッと下手に消え、「†黒天使†」赤いママチャリで再登場するなど、それは仕込みなのかアドリブなのか、ようわからんような無法地帯を、こともあろうかCAVE STAGE上に作り上げてしまった。フロアも普段であれば、ブンブンしながらジャンプでダンスするところ、ダンスしながらのサークルピットという、ダンシングピットが生まれ、その光景に、ユーキも「楽しそう!」と笑顔に。
次に何が起きるんだろう? というフロアのワクワクへ応じるべく、続く「STEAL!!」で、この日のスサシの沸点を迎え、「僕らが何も言っていないのに新しいダンスを生み出してくれたピットをリスペクトします!」(ユーキ)と、DEAD POP FESTiVALへの感謝を告げた。
ーーと、ここで終われば美談であり、よい子であり、ほっこりで終了なのであるが、そこは、天邪鬼と書いてスサシと読むSPARK!!SOUND!!SHOW!!である。最後の曲「南無」でフロアへ降り立ったユーキが、ぐいぐいとPAテントへ進み天井へよじ登って、DEAD POP FESTiVALのフラッグを手にしたままに咆哮! 異様な光景を生み出しつつライブ終了を迎えた。
これは見たからには、昨年も書いたが今年も書いておこう。
スサシ、名誉の出禁となるか否か。それは来年のラインナップを見ればわかるのであーる。
<セットリスト>
01.かいじゅうのうた
02.踊らない
03.感電!
04.HAPPY BIRTH DIE
05.YELLOW
06.アワーミュージック
07.むずかしいてれぱしい
08.†黒天使†
09.STEAL!!
10.akuma
11.南無
文:田島諒
写真:かわどう