SEと共にメンバー5人が姿を見せると、「お前はビートたけしか!」とツッコミを入れたくなるほどコマネチを何度も決めるTaiki(G)。Fear,and Loathing in Las Vegas(以下ラスベガス)のファンならば彼のファニーなキャラは承知済みだろうが、観客の心を鷲掴みにする登場シーンに負けじと、ラスベガスの楽曲は不特定多数の音楽ファンのハートをガンガン撃ち抜いた。
ポツポツと雨が降り始める中、So(Vo/Prog)、Minami(Vo/Key)、Taiki、Tetsuya(B)、Tomonori(Dr)が揃うと、「Return to Zero」を1曲目に投下。「全員来い!もっと!」とSoは煽りまくり、ラスベガスは早くも狂熱空間を作り上げていく。
そこに「Just Awake」が油を注ぎ、こちらが振り落とされそうなほど爆発力漲る演奏を突きつけてくる。
「楽しんでるか?デッドポップ。2011年、10年前にデッドポップに誘われて・・・いつの間にか、こんなにデカイところで2デイズ。SiMありがとうございます! 高まる気持ち、全部爆発させる!」とSoは興奮気味に話し、「Shape of Trust」を披露。一打一打の破壊力はもちろん、山あり谷ありのジェットコースター的展開で突っ走る彼らの音楽的情報量に唖然茫然。「Crossover」においては鬼のブレイクダウンで暗黒沼に引きずり込んだりと、やりたい放題だ。続いてダンサブルな「Ley Line」でも地獄に突き落とすラウドなパートが待ち受け、とにかく息継ぎナシの攻撃密度は野外フェスという舞台でも映えまくっていた。
「SiMとは付き合いが長くて、10年前、湘南でレコーディングしているときにMAH、SHOW-HATEの2人が来てくれた。でも人見知りを発動して、話せなくて・・・。俺らもまたフェスやるんで、そのときは誘わせてください」と思い出や出演依頼など募る思いをを告白するSo。
さあ、ここからラストスパートだ。ゲーム音を入れた破格のパーティー曲「Party Boys」ではSoとMinamiの振り付けを観客もマネして、バンドと同化する大フィーバーぶり。夏だ、祭りだ、ラスベガスだ!と言わんばかりのとんでもない盛り上がりを記録。そこに「Massive Core」がトドメを刺し、「死ぬほど踊れ!」というメンバーの言葉通りの絶景が眼前に広がっていった。ラスベガス、恐るべしだ。
<セットリスト>
1.Return to Zero
2.Just Awake
3.Shape of Trust
4.Crossover
5.Ley Line
6.Party Boys
7.Massive Core
文:荒金良介
写真:鈴木公平