はろー、こちら東扇島東公園。DPF 2021、いよいよ盛り上がってまいりまして時刻は15時30分を回っとります。気温は30度近く。雲がかっているものの、ちょっとムシムシする状況でございまして、つまり、夏でございます。あ~、もっと夏しちゃいたいなぁ。マスクしてるから呼吸しんどいし、いっちょ気分爽快なぱいかじ吹いてほしいなぁってところでORANGE RANGEがCHAOS STAGEに登場。今日1番のはっちゃけどころであることは間違いないでしょう! さて、お願い致します!
というわけで1曲めから大名曲「以心電信」で大興奮。人数制限のある前方エリアは言うまでもなく全員ジャンプで応じていたわけだが、振り返るとステージをぐるりと取り巻くように大勢のオーディエンスが詰めかけていて、みんな、夏しちゃいたいんだなぁ、と。わかるよ。だってORANGE RANGEですもんね、と心で話しかけました。
「沖縄離れてるけど音楽で繋がってるからね」とRYOの温かい言葉に後押しされ、オーディエンスのマスクの下は満面の笑み。「みんな(ORANGE RANGEが)出るのに驚いたと思うけど、オレたちが1番驚いてるから。オレたちはオレたちのあげ方でいくからね。次は「上海ハニー」!」というRYOの呼び込みから2曲めはみんなの夏のアンセムへ。ジャンプにハンドワイプ、ステージとフロアの息は言うまでもなく100%ぴったり。これぞフェス! といった光景だ。「沖縄の風を届けたいと思っているから」で、みんなでカチャーシー、心の声で「イーヤーサーサー」のインサイドシンガロングと。ORANGE RANGEならではの、この時代にマッチしたエンターテイメント性あふれるステージには、どんなに心を落ち着かせようとしてもアガっちゃう。
MCタイムではHIROKIが「RYOさんも言ってたけど、(ORANGE RANGEがDEAD POP FESTiVALに出演するなんて)僕たちが1番驚いていますよ! 今までSiMとフェスで会っても、年下なのにこっちが緊張してたからねー」と、SiMとのエピソードをほがらかに語りかけてオーディエンスからは笑い声が。というか、ORANGE RANGEの出演が意外だとは全然思わないのは私だけだろうか。確かに初出場なのだが、何ならもう何度も出演していたような気がしてしまう、ほどに、CHAOS STAGEからフェス全体をアゲにアゲまくっていた。
続けて「音楽ですべての壁を乗り越えていきましょう! ここからラストまで一気にダーっといきますよー」とHIROKIが話し、後半戦は「Enjoy!」でスタート。コール&レスポンスで拍手でやってのけ「簡単に壁を越えてるね! これが、このフェスが持ってるポテンシャルかー。ありがとう、DEAD POP!」とHIROKIが話し合い、「Dragon Ashがやってたからマネしてるわけじゃないからね」と何度も断りを入れての(誰もマネだとは思っていない)タオル回しへ。この時代ならではの、夏フェスの楽しみ方を存分に提示してみせてくれた。「靁 the Party」から、代表曲の1つでもある夏うた「イケナイ太陽」でジャンプにダンス。充分にはっちゃけたオーディエンスへ最後に届けられたのは、やっぱりあのど名曲「キリキリマイ」! 視界いっぱいに満遍なく広がった手の平が、オーディエンスの大きな歓声を代弁する。最後には爆音でORANGE RANGEが本来持ち合わせているミクスチャーロックの真髄をDEAD POP FESTiVALに叩きつけた。
今年、結成20周年イヤーを迎えるORANGE RANGE。さすがとしか言いようのないアガリまくりの30分間に、夏、堪能させていただきました!
<セットリスト>
1.以心電信
2.上海ハニー
3.Enjoy!
4.靁 the Party
5.イケナイ太陽
6.キリキリマイ
文:田島諒
写真:半田安政