CAVE STAGEから流れてくる人、人、人。先日のSATANIC CARNIVAL2025でも強烈なインパクトを残した東京ハードコアシーンの急先鋒、View From The Soyuzを一目感じようという観客がCHAOS STAGEに押し寄せ、サウンドチェックの段階からいいざわめきが起こっていた。
そこへSEとしてBon Joviの「It’s my life 」が鳴り響き、masa(Vo)、NARI(Gt)、KEI(Gt)、sima(Ba)、Shunsuke(Dr)といった面々が姿を現せば、さらに高まる期待感。そんな客席をmasaが頷きながら見渡し、「Wake up!」というどデカい号令からまずは「Tense Atmosphere」をぶちかましていく。瞬く間にヘッドバンギングやモッシュが広がっていき、芝生の上でView From The Soyuzの触発された観客によって舞う砂埃。Shunsukeがモンキーダンスように両手を上下に動かすぐらい、ゴキゲンすぎるスタートを決めていく。
そのまま「Ättestupa」をプレイしていけば、待ってましたと観客はより喜びを爆発させながら高速で走り回ってシンガロングしていくが、せっかくの晴れ舞台。こんなもんじゃ足りないと「かかってこいよ!」、「声を出せ!」と激を飛ばすmasa。まだ始まったばかりではあるが、もうすでにいい信頼関係というか、共犯関係が生まれている。その証拠に、ここぞというポイントではそこら中から突き上げられる無数の拳。一緒にやってやるというムードしかないのだ。
「Blackened Sun」では大阪の最高の友達だと語ったUNHOLY11のGKTも加わり、凶悪さをマシマシで轟かせた後、「オレは夏の野外フェスに来るのが2回目で、初めて来た野外フェスは今から10年前のDEAD POP FESTiVALの2日目です。だから、ここに立ててること、ホントに嬉しく思います」、「だからってわけじゃないけど、呼んでもらったからにはオレたちのやり方でみんなを圧倒して、どんどん次に繋げてく。それしかないと思ってる」とmasaが想いを語ってから「Black Roses」、「Disdain」から「Coexistence」へと続けた後半戦も沸点を常に下回らない状況。モッシュパートじゃなくても客席はずっとグチャグチャであり、皆々が日頃の鬱憤や葛藤を吹き飛ばすように暴れまくる。改めて「オレたちが東京のView From The Soyuzだ!」と宣言し、背筋を伸ばすように放った「View From The Soyuz」の美しさも絶品だった。
<セットリスト>
01.Tense Atmosphere
02.Ättestupa
03.Blackened Sun(feat.GKT from UNHOLY11)
04.Black Roses
05.Disdain
06.Coexistence
07.View From The Soyuz
文:ヤコウリュウジ
写真:半田安政