またこの日がやってきた。そう、「DEAD POP FESTiVAL(以下、DPF) 2024」の開幕だ。今日から2日間にわたって、全27バンドがそれぞれ死力尽くし限界を突破した姿を私達に見せてくれるだろう。そんなアツき1日目のトップバッターでオープニングアクトを飾るのは、DPF前に開催されたオーディションを2位で勝ち抜いた日韓ハイブリッドメタルコアバンド、PROMPTS! フロントマンのPKはこのステージ前夜にSNSで「死ぬ気でこのステージまで上がって来ました。だから死ぬ気で来てこい。今年のDEAD POPで一番ヘビーなバンドがその始まりを開けるんで」とこの日にかける思いを吐き出していた。初見の観客もいる中で、彼らは一体どんなライブを観せてくれるのか。期待と緊張が入り混じったオーディエンスの視線が集まる中、オールブラックのファッションで彼らはCHAOS STAGEに現れた。
「始めようぜ!! Let’s Go!」と、韓国からやって来たフロントマンのPKが吠え、ライブが幕を開けた。出だしから力の出し惜しみを感じさせないパワフルなパフフォーマンスに、オーディエンスはサークルモッシュを作りすでに沸騰寸前。出だしは文句なしどころかものすごい勢いだ。MCで「3、2、1でぶっ壊す気でかかってこい」とPKがシャウトし始まったのは「Locust」。ここでなんとPaleduskからKaitoがゲストヴォーカルとして登場! このサプライズにオーディエンは両手を掲げて応える。熱気が空に上がっていく。前方ではモッシュとヘドバンで興奮を伝えるキッズの姿に、PIGURI(Ba, Vo)の笑顔が嬉しそうだ。
ライブの途中では、PKとサポートギターのYasuiがステージからフロアに突入する場面も見られ、まさに死ぬ気で臨んでいることが窺えたシーンだった。その後もさまざまな感情が音と声に乗った「Sun Eater」では、オーディエンスはステップを踏みながらレスポンスを返し、ラストの「Empty Sandglass」へとつなぐ。パワフルなHeavenのドラムに超ヘビーな音が、曇り空を吹き飛ばしように太陽が見えて来たのが印象的でもあった。
いつの時代においてもバンドシーンを未来を切り開くのは命をかけるバンドマン達であり、その生命力が独特な感性と激しい衝動を生みカルチャーを形成していく。きっとこれからのシーンを担っていくのにPROMPTSは欠かせない。そんな大きな期待を感じさせるライブだった。そして始まったぜ、DPF!
<セットリスト>
- Face Me
- Locust feat. Kaito(Paledusk)
- Asphyxiate
- Sun Eater
- Empty Sandglass
文:相沢修一
写真:半田安政