「日本大好き!」SiMと日本への愛を叫んだSet It Off、CHAOS STAGEに広がったウォール・オブ・ダンス

  • 2025年6月29日
  • 0629
  • Set It Off

DEAD POP FESTiVAL 2025もこれから終盤戦に差し掛かろうとする頃、CHAOS STAGEに登場したのは、本年度唯一の海外勢、アメリカのSet It Offだ。結成は2008年、当初はポップパンクを奏でていたが、その後活動を続けていく間に現体制になり、ラウドやエレクトニカの要素を取り入れ、ときにヒップホップ的なボーカルアプローチをするなどオルタナティブで踊れるヘヴィな音楽を表現している。そんなSet It Offの音楽に酔いしれる30分間となった。

Cody Carson(Vo)の「こんにちは!」の合図から「Wolf in Sheep’s Clothing[REBORN]」でライブがスタート。軽快なリズムに誘われるようにフロアからは自然発生的にクラップハンズが発生した。

フロアの様子を見ながら「楽しんでる?」とCody。MCで日本にライブしにきたのは7年ぶりだと話し、2024年リリースの「Fake Ass Friends」へ繋いだ。続く「Evil People」の中盤にはフロアにサークルが生まれ、Codyがウォール・オブ・デスを促せば、クラップハンズから一気に2つに割れたフロアがもみくちゃになるなど、Set It Offのロックにオーディエンスは身体を揺らし楽しんでいた。

その後、「ありがとうございます! SiMには本当に感謝しているよ!」とDEAD POP FESTiVALへのリスペクトを告げ、「Hypnotized」。続く「Parasite」ではCodyラップに対してハンズアップで応じつつ、ビートダウンパートでは、再びCodyの誘いでウォール・オブ・デス体制に分かれ、「レッツゴー!」の合図で、ビート感に合わせ、ウォール・オブ・ジャンプで楽しむなど、自由に音楽を楽しむ様子が広がっていた。

「僕らは本当に日本が好きだし、この国のカルチャーに対してリスペクトと愛を持っているんだ。今日、ライブができて光栄に思うよ。観てくれてありがとう!」とCody。そして、「ウォール・オブ・デスが見たい!」とけしかけ、「Win Win」に。中盤のシンセが効いたモッシュパートでは、ダンスとモッシュが入り混じる光景が生まれ、フロアの熱気はそのままに「Punching Bag」へ繋いでライブを締めた。

モッシュやクラウドサーフだけが音楽を楽しむ方法ではない。こうやってメロディに身体を委ねてジャンプしたり手を振ったり、ときにはCodyに導かれるようにウォール・オブ・ダンスしてみたり。朝一からヴァイオレスパーティの連続だったCHAOS STAGEでSet It Offの踊れるラウドが心地よく染みた。

CodyのMCにもあった通り、Set It Offは『DEAD CiTY』にも出演。7月1日は渋谷のduo MUSIC EXCHANGEに。SiMと共に7月2日は名古屋 BOTTOM LINE、7月3日は大阪 yogibo META VALLEYに出演する。今日、Set It Offに食らった人。まだまだ聴きたいと思う人はぜひチェックを。

 

<セットリスト>
01.Wolf in Sheep’s Clothing[REBORN]
02.Fake Ass Friends
03.Evil People
04.Hypnotized
05.Parasite
06.Win Win
07.Punching Bag

文:田島諒
写真:半田安政